ユルキ・ハーパラにより教育・振興目的で企画・制作されているカレリアの伝統的な通過儀礼をテーマとした3部作の短編映画作成プロジェクト。非営利活動であり、資金はすべて目的に賛同する企業や団体、あるいはクラウドファンディングによる一般市民からの支援による。1作目『VENEH (小舟)』は、全編にわたりカレリア語で制作された初めての映画でもある。1作目『VENEH(小舟)』では婚姻、2作目『LINDU(小鳥)』では死、3作目では誕生をテーマとし、映画は各地イベントやフェスティバルでの上映を終えた後、インターネット上で無料公開される。
フィンランド国内にはカレリア語を母語とする人が約1万人、教育等により理解する人が約2万人いるとされている。2009 年、カレリア語はヨーロッパ地域言語またはマイノリティ言語憲章で保護される言語のリストに追加され、当時の大統領タルヤ・ハロネン氏はフィンランドの「特定の地域を持たない少数言語」とする法令に署名したが、例えばサーミ人が享受している母語で教育を受ける権利は、カレリア人にはまだ与えられていない。本プロジェクトはカレリア語ならびに文化への関心を高めることを目的としている。
アートダンスパフォーマー、振付師、ダンス講師、短編映画監督。
フィンラド・シアターアカデミー修了。アートダンスパフォーマー、振付師としてフィンランド国内外で活動し、多くのプロジェクトに参加。カレリア共和国の若手アーティスト育成プロジェクトのプロジェクトマネージャーとしてカレリアの芸術家育成に尽力。
1990年代からカレリア文化、カレリアでの文化教育発展に尽力しており、自身もフィンランドの北カレリア地方にルーツをもつことから本プロジェクトを立上げ、監督・脚本の他、自身で俳優も務めている。
2022年11月(東京)を皮切りに、『VENEH(小舟)』、『LINDU(小鳥)』2作品の日本語字幕版上映イベントを大阪、札幌他で開催予定。入場料や物販の売上は、3作目『ILMU』制作のための支援にあてる。最終的にはシリーズ全作品の日本語字幕版上映を目指
し、フィンランドのプロジェクトチームと情報連携している。映画の上映(解説・講演可) にご興味がある方、ご協力頂ける方は問合せフォームよりご連絡せ下さい。
プロジェクトのオフィシャルWEB(フィンランド語/英語/日本語)では、プロジェクトや各映画についての情報の他、制作支援の呼びかけも行っている。最終作『ILMU』のクラウドファンディングは2022年9月末をもって終了したが、オンラインショップでのオリジナルグッズ購入で応援することも可能である。